吹奏楽コンクール小編成の自由曲のおすすめ

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「小編成でも工夫すればできる大編成用の楽譜」的な物は最小限にとどめ、可能な限り小編成用の楽譜をオススメしていきたいと思います。適宜加筆していくこともあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。

1 ミュージックエイト CSコンクールセレクション

 小編成の吹奏楽コンクールの自由曲の選曲の選択肢としてまず個人的におすすめなのが、ミュージックエイトから出版されているCS コンクール セレクションの楽譜です。かなり魅力的なタイトルにあふれたシリーズなのですが、それに反して世にあまり知られていないようで、コンクールの自由曲に採用している学校をほとんど見ないので、非常にもったいないと思います。レンタル譜ではなく売り譜という点も大きいと思います。
 さて、公式HPではこのシリーズをこのように説明しています。

このシリーズは、20〜30人で演奏できるように編曲されています。

どの曲も7分以内におさめられているので、今すぐコンクールに向けて練習をスタートできます。

「人数が足りないから…」とあきらめていたあの曲で金賞を!

この文章を執筆している今現在、このシリーズには16曲の楽譜が存在しています。以下に全ての曲の公式HPへのリンクを並べます。どれも元々は大編成で演奏するような曲ばかりですが、これらが小編成で演奏できるように編曲されています。

交響詩「ローマの祭り」より《1.チルチェンセス/4.主顕祭》【Feste Romane】

交響詩「ローマの祭り」より《2.五十年祭/3.十月祭/4.主顕祭》【Feste Romane】

「スペイン狂詩曲」より《4.祭り》【Feria】

楽劇「サロメ」より《7つのヴェールの踊り》【Salome】

交響詩「海」より《3.風と海との対話》【La Mer】

「スペイン奇想曲」より《3.アルボラーダ/4.シェーナとジプシーの歌/5.アストゥリア地方のファンダンゴ》【Capriccio Espagnol】

歌劇「ポーギーとベス」ハイライト【Highlights from Porgy and Bess】

バレエ音楽「三角帽子」より《終幕の踊り》【El sombrero de tres picos】

「ダフニスとクロエ」第二組曲より《1.夜明け / 3.全員の踊り》【Daphnis et Chloé 2e Série】

交響的断章【Symphonic Movement】

エルザの大聖堂への行列(歌劇「ローエングリン」より)【Elsa’s Procession to the Cathedral】

バレエ組曲「シバの女王ベルキス」より《1.ソロモンの夢 / 4.狂宴の踊り》【Belkis, Regina di Saba】

バレエ組曲「シバの女王ベルキス」より《2.戦いの踊り / 3.夜明けのベルキスの踊り / 4.狂宴の踊り》【Belkis, Regina di Saba】

エル・カミーノ・レアル【El Camino Real】

歌劇「トゥーランドット」より【Turandot】

歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より【Cavalleria Rusticana】

名曲しかありません。そして、この全曲ではないですが、この中の9曲と、シリーズ外の1曲を収録したCDも出ています。演奏は陸上自衛隊東北方面音楽隊、指揮は酒井伊知郎(東北方面音楽隊長2等陸佐)です。

また、このCDに収録されていない曲も有名な曲ばかりなので、模範演奏を入手することは比較的容易だと思います。

どの曲も決してグレードは低くはありませんが、1シーズンをかける1曲として、やりがいのある曲に挑戦してみてはいかがでしょうか。おすすめです。

2 ブレーンの小編成の楽譜

 こちらもご存じブレーンという出版社に、小編成向けのレンタル譜がたくさんあります。たくさんあり過ぎてどうやったて選んだらいいのかわからないぐらいの数ですので、個人的なオススメをいくつか挙げたいと思います。

鳥之石楠船神~吹奏楽と打楽器群のための神話【小編成版】(片岡寛晶)

公式サイトはコチラ

タイトルの漢字が読みづらいですが、これは「とりのいわくすふねのかみ」と読みます。曲名こそ日本神話に出てくる神または船の名を冠していますが、それに反して曲想は全編順和風というわけではなく時折ジャズめいた箇所もあり、いろいろな場面があって、コンクールに効果的だと思います。

民謡の主題によるスコットランド行進曲【小編成】(C.ドビュッシー(小野寺 真))

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ドビュッシーの名曲のアレンジです。1楽器2パートの小さい編成で書かれているにもかかわらず、大編成の演奏に引けを取らずに曲の魅力を伝えることが出来る素晴らしいアレンジになっていると個人的には思います。

「相馬流山」の主題による変奏曲【小編成版】(福島弘和)

公式サイトはコチラ

書いていいのかどうかわかりませんが、実はこの曲には、福島県の学校等だけが持っている別バージョンの楽譜が存在しまして、どうにかして入手することが可能ならば、個人的にはそちらがオススメです。圧倒的にそちらの方が曲として面白いです。下の動画は相双という福島県の地区の合同演奏会のものなのですが、上記の公式サイトから聴ける同曲と聴き比べていただければ、「ナンカチガウ!」というのがおわかりいただけると思います。

喜歌劇「伯爵夫人マリツァ」セレクション【小編成版】(E.カールマン(鈴木英史))

公式サイトはコチラ

一時期大流行した鈴木英史によるセレクション物の中で、個人的に一番オススメなのはこの曲です。メドレーで次から次に現れる曲が1つ残らず美しいと思います。

3 その他の出版社

バレエ音楽「ガイーヌ」より 小・中編成向(A.ハチャトリアン(杉浦邦弘))

公式サイトはコチラ

ウインドギャラリーからレンタル譜として小編成用のガイーヌが出版されていることも、M8のCSシリーズ同様どうして話題にならないのか不思議ですが、ただこれはおそらく音源が無いのが一番の問題かもしれません。公式HPで「25~26名が理想的だが最少18人でも演奏可能」と謳っていますので、「小・中編成向」と書いてありますが、完全に小編成用の楽譜です。

活劇サイレント(伊左治直)

元々これは小編成用の楽譜ではありませんが、比較的小さい編成のバンドで素晴らしい演奏を聴いたことのある曲です。同じ作曲家による「夕焼けリバース JB急行 ~ハイドン・バリエーション・メタモルフォーゼ」や「アストロラーブ製作所」を出版したハッスルコピーあたりがこの曲を出版してくれることを個人的には長らく待ち続けているのですが、今のところそんな事実は無いようで、どうやら現状では未出版の曲です。音源も少し探してみましたが見つからないようなので、聴いたことがない人も少なくないと思いますが、とても面白い曲です。吹奏楽コンクールでの演奏実績もあるようですので、作曲者に直接連絡すれば演奏できるかもしれません。

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