以下は、批評ではなく、ただの感想です。客観性を排した極めて個人的なただの感想を、ここにそっと置いておきたいと思います。これはおそらく、将来読み返す自分自身以外の読者を想定していないような自己メモ的な文章となりますので、そういうのは読みたくないという方は単純にここで引き返すのが精神衛生上得策ではないかと推察いたします。
はじめに
すこぶるどうでもいい個人的な話からこの文章は始まってしまうのですが、決勝当日のキングオブコント本番が放送される時間、わたしは体調が優れないため、その番組の予約録画をブルーレイデッキに華麗にセットし、薬を飲んで寝ていたのでした。すやすや。
・・・と、こういうふうにわたしのようにリアルタイムで見ない人間は《本当にお笑いに興味があるとはいえない》と断じられる御方もおられるかもしれませんが、知らない人にどう思われても痛くも痒くもないのでどうぞご自由にと思ったりしつつ、ひとしきり睡眠を取るつもりが、そのまま永眠・・・はしなかったためしばらくして目覚めてみると、なんと見事に録画は失敗していたのであります。OH! 神様!
というわけで、TVerやparaviのような見逃し配信系のサイトがなければ、今年のキングオブコントは見られないところでした。インターネット回りの進化に心より感謝の意を表したいと思います。どうもどうも。
そして、その少し前になりますが、まず見逃し配信が無いかどうかをネットで検索しているときに、優勝者が先にネタバレしてしまう悲しい文字列が目に入ってしまいました。 インターネット回りの進化に心より憎しみの意を表したいと思います。ちぇっ。
というわけで、いちおう見ることだけは出来ましたので感想は書きますが、録画に失敗したのはすこぶる残念でなりません。例年通りだと、M-1と違ってキングオブコントはソフト化されないので、見逃し配信系のサイトで期限切れの日が来た後はもう永遠に見られないかと思うと、非常に悲しいです。第1回から全て保存し続けてきた継続の歴史がここで途切れたかと思うと、痛恨の極みです。いつでもいいので、再放送を心より希望します。BSでもCSでも構いません。
1st ステージ
1組目 蛙亭 大会が始まる前は蛙亭を応援しようと思っていたが、ネタ冒頭、緑色のものを吐くところでその気持ちが一切なくなった。メチャクチャ汚い。誇張抜きで本当に、最後まで強い吐き気を我慢しながら見ていたので、好きなコンビながら、これではさすがに笑えなかった。オチが弱いのも残念。
(審査員得点:山内93/秋山90/小峠93/飯塚93/松本92 合計461)
2組目 ジェラードン 日本一のコント師を決める大会で、角刈りのおじさんが女装しているだけでは笑えないとわたしは思う。
(審査員得点:山内90/秋山96/小峠92/飯塚91/松本93 合計462)
3組目 男性ブランコ 最初「ただ女役の人のキャラで押し通すだけというか関西弁イジリなだけのネタならつまらないのだが」という考えが頭をよぎったが、その後の展開がまあまあ面白かったのでよかった。
(審査員得点:山内96/秋山96/小峠94/飯塚95/松本91 合計472)
4組目 うるとらブギーズ 迷子の親父の方のキャラのおかしさで最後まで押し通すわけではない展開そのものは悪くはないのだが、その後半の笑いのパンチ力がシンプルに少し弱かった。
(審査員得点:山内90/秋山93/小峠93/飯塚94/松本90 合計460)
5組目 ニッポンの社長 最初におじさんが高校生にアドバイスをするところの台詞がクスグリ無しで結構長いのがいささか気になったが、言葉のボケがいっさい排除された全体を踏まえると、個人的には許せる。残念ながら審査員の松本は許さずに最低点をつけたが、これはミスジャッジだと思うので気にしなくていい。最後のバッティングフォームがいい。
(審査員得点:山内95/秋山95/小峠94/飯塚90/松本89 合計463)
6組目 そいつどいつ 面白くない。ここまでの他の5組に比べて、一歩力不足という感じがした。
(審査員得点:山内92/秋山89/小峠91/飯塚89/松本95 合計456)
7組目 ニューヨーク 期待していたが、残念ながら笑えなかった。ここに来て、式場側の人間が変なヤツというだけで最後まで押し通したネタは一本調子に感じてしまい、ボケも全部オーソドックスだったので、中盤以降特にダレた印象が否めない。オチもかなり弱かった。
(審査員得点:山内91/秋山90/小峠90/飯塚92/松本90 合計453)
7組目にして初めて、審査員が誰も高い点数をつけなかったことが全てを物語っていると思う。
8組目 ザ・マミィ 面白くないことはないが、単純に、もう少し笑わせてほしかったという印象がある。あと、最後の部分は、特に新しくはないと思う。急になぜかミュージカル調になる謎展開は、数十年前からある。
(審査員得点:山内96/秋山96/小峠95/飯塚93/松本96 合計476)
9組目 空気階段 審査員的には高得点だったが、個人的には設定の力に頼りすぎていて1個1個のボケが気が利いていない感じがした。「そもそも設定が秀逸ということ自体が凄いのでは?」と言われれば確かにそうかもしれないのだが、SMクラブという舞台設定も裸にブリーフ一丁で顔にはストッキングという格好も飛び道具というか下ネタといえば半分下ネタのようなものなので心から乗ることはできず、また、全体的に見て最初の設定を明かしていく部分が最も面白くて後半にいくにつれて面白さの度合いがアップしていく感じがないように見えるのも気になった。とはいえ、悪くはない。
(審査員得点:山内98/秋山97/小峠97/飯塚97/松本97 合計486)
なお、喜んでいる空気階段に、浜田は執拗に「うるさいな」と言っていたが、歴史に残る高得点の瞬間なのだから言わなくてもよかったのではないかと個人的には思う。
10組目 マヂカルラブリー M-1のときのネタよりは面白かったが、他の組に比べて力量不足。毎度お馴染み、小粒の動きボケを甲高い声の長めの文章でツッコみ続けるいつものパターンだった。芸歴制限が無いキングオブコントのような大会ではさすがにまだまだ全然勝てないと思う。
(審査員得点:山内92/秋山91/小峠89/飯塚89/松本94 合計455)
個人的には蛙亭、ジェラードン、そいつどいつ、マヂカルラブリー以外の6組なら、どこが決勝に行っても文句はなく、別にどこでもいいと思った。強く押したいところは特になし。
さっきわたしが偉そうに勝手に挙げたファイナルにいかないと思う4組は、ご覧のとおり結局どこもファイナルには残らなかったので、特に決勝の顔ぶれには不満がない。なお、どうでもいいことだが、ニューヨークは、いくらなんでもマヂカルラブリーとそいつどいつよりは上だったと個人的には思っている。
Final ステージ
1組目 男性ブランコ 悪くはない。普通にまあまあ面白いが、賞レース用の弾としてはパンチ力が弱いか。ファーストステージの方がよかった。
(審査員得点:山内93/秋山91/小峠93/飯塚93/松本93 小計463/合計935)
2組目 ザ・マミィ 今回の大会の全組の全ネタの中で唯一、全く面白くなかった。というわけでこちらもファーストステージの方がよかった。 まずファーストステージで上位3組に入らなければならないというのがかなりキビシイので、どの組も最初にいい方のネタを出してしまうのかも知れない。
(審査員得点:山内94/秋山91/小峠91/飯塚91/松本92 小計459/合計935)
男性ブランコとザ・マミィがここで同点となった。
3組目 空気階段 ファイナルステージ3組の中で言うと飛び抜けていた。他2組と比べると、優勝はここしかないような気がする。もう結果発表を見なくてもいいような気がする。
(審査員得点:山内96/秋山93/小峠95/飯塚95/松本95 小計474/合計960)
結果
優勝は空気階段でした。
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